ボリンジャーバンドではダマシも度々見られるので、
それに対応するためにその他のテクニカル指標を組み合わせることは有効です。
その一つに、【平均足】を使ったトレード手法があります。
ボリンジャーバンドについてはこちらを参考にどうぞ!
ボリンジャーバンドの基本的な使い方【±1σ・±2σ・±3σ】
ボリンジャーバンドでトレンドの発生を予測して順張りエントリーする方法
平均足って?
平均足というのは、通常のローソク足の高値と安値は同じです。
しかし、始値と終値が変わってきます。
始値は、前回のローソク足の実体の始値と終値を平均したものです。
終値は、最新の「始値・高値・安値・終値」を平均したものです。
図で見てみましょうか。
ローソク足の陽線・陰線のように、平均足も価格を上げると陽線を付け、価格を下げると陰線をつけます。
それから、ローソク足は正確な終値が分かりますが、平均足は終値が平均化されているので、実際の価格が分からないです。
ですから、ローソク足とは少し見方を変える必要がありますが、平均足はトレンドの流れを掴みやすいというメリットがあります。
通常のローソク足は、陽線と陰線がかわるがわる現れることも珍しくありませんが、平均足の場合は、連続して陽線(または陰線)が出現しやすくなります。
それにより、今が上昇トレンドなのか、下降トレンドなのかが視覚的にはっきり分かりやすくなるのですが、これは実際にトレードをする時に便利です。
以下の画像では、価格が上昇しているところでは陽線が連続しているのが明確に分かりますね。
価格が下げているところでは、陰線が連続しているのがはっきり分かります。

これを見ると、続けて陽線が続いた後に陰線が現れると、一時的な下落を確認できたり、トレンド転換するのが分かります。
反対に、陰線が続いた後に陽線が現れたら、いちじて上昇を確認できたり、上昇トレンドに変わるのが分かりますね。
このように、平均足はローソク足を使う場合よりもいち早くトレンドの流れを掴むことができます。
先ほど触れたように、平均足単体では現在値が分からない為に値動きが敏感な短期でトレードをするのには少し不利になります。
平均足単体のメリット・デメリットについてもっと知りたい方は、以下を参考にしてくださいね。
参考 → 移動平均線とは似て非なる平均足のメリット・デメリット 準備中
ボリンジャーバンドと平均足を組み合わせてトレンド転換を見つける
さて、平均足についてざっくりお話をしたところで、ここでボリンジャーバンドと平均足を組み合わせたチャートを見てみます。
平均足単体では、トレンドの流れは把握しやすいですが、トレンドの転換点を掴むには少し難しいかもしれません。
そこで、ボリンジャーバンドと合わせて使うことで、トレンドの転換点も見つけやすくします。
トレンドが発生した時は順張りでエントリーする
まずは平均足を表示させたチャートです。

このチャートでは、陽線や陰線が連続して平均足が表示されている場面がありますね。
上昇基調なのか、下降基調なのか、トレンドの流れが把握しやすいですね。
さて、ここでのトレンド転換点は、連続した陽線から陰線をつけたところ・連続した陰線から陽線がをつけたところです。
しかし、実際にトレードをしていると、これだけでは本当にトレンド転換点かどうか分かりません。
一時的な下げや上げで、その後はトレンドの方向に再び価格が動く事もあるからです。
そこで、平均足&ボリンジャーバンドを組み合わせます。
これにより、-2σ~-3σや、+2σ~+3σ付近で平均足が張り付いた時に信頼性の高い順張りエントリーをする事が可能です。
上昇・下降の勢いが弱まった時には、ボリンジャーバンドのミドルラインなどで押しや戻りのポイントを探る事もできます。
ローソク足のみでは、ここまで明確には分かりません。
補足:MT4で平均足を表示させる方法 準備中
続いて別のチャートを使ってエントリー・決済ポイントを見てみます。
これが、平均足のみのチャート。

続いて、平均足とボリンジャーバンドを組み合わせたチャート。
このチャートでも、ボリンジャーバンドを組み合わせることでトレンド転換点や押し目買い・戻り売りのポイントが明確になります。
この場合は、上昇トレンドで連続した陽線の後に陰線をつけ、陰線が連続し始めたらトレンド転換点の可能性を考慮して売りでエントリーをします。
また、ミドルラインが下向きになり、ボリンジャーバンドの-2σ~-3σを平均足の実体が張り付いて価格を下げてきた時もエントリーポイントです。
この場合は、2回に分けて売り注文を入れていく方法も有効です。
なぜ2回に分けてエントリーをする方法が有効なのかというと、ミドルラインが下向きになるまで待つと、トレンドの初動に乗り遅れてしまう事があるからです。
もう一つ、含み損を抱えていても損益分岐点を有利にする事ができます。(無限ナンピン・無計画ナンピンとは別物です)
よりダマシの機会を減らすには、中央の移動平均線を平均足が上から下に抜けるかどうかも見ておきます。
抜けたら、これも売りサインの一つになります。
もちろん逆の場合で、中央の移動平均線(ミドルライン)が上向きになる・なりつつある場合は上昇トレンド発生の信頼性が高くなります。
このチャートでは上昇トレンドからトレンド転換し、下降トレンドが発生していますが、場合によっては、一時的には下げても再び上昇する場合があります。
ですので、陽線や陰線の長さも見ておき、買いの圧力や売りの圧力、どちらが強そうかどうかは見ておきます。
決済ポイントですが、連続した陽線の後に陰線をつけ、ボリンジャーバンドの-2σ~-3σを平均足の実体が張り付いて価格を下げてきた時に売りでエントリーした後、-2σ~-3σで価格が推移して、-1σか、中央の移動平均線まで価格を上げてきたら決済をします。
逆に上昇トレンドでは、+2σ~+3σで価格が推移して、+1σか、中央の移動平均線まで価格を下げてきたら決済をします。
+2σを割るくらいでは、再び買い圧力が強まる可能性もあるのでまだポジションを保有しても良いです。
また、上昇トレンド中に、それまで陽線が続いていたのに、段々陰線が混じってきたら、それは買い圧力が弱まり、トレンドが転換する可能性が高まりますので、その場合も決済をします。
レンジ相場では、逆張りでエントリーをする
ボリンジャーバンドと平均足を組み合わせることで、
レンジ相場でも逆張りエントリーをしやすくできます。
まずは平均足のみのチャートを見てみます。
続いて平均足&ボリンジャーバンドのチャート。
ボリンジャーバンドを併用する事で、レンジ相場の売り・買いポイントが分かりやすくなりました。
レンジ相場の場合、連続した陽線の後に陰線をつけ、平均足が+2σ~+3σ辺りなら逆張りで売りエントリーします。
ヒゲは、基本的には逆張りエントリーの対象にはしません。
あくまで平均足の実体が+2σ~+3σに触れたかどうかを参考にします。
また、レンジ相場ではボリンジャーバンドにある中央の移動平均線(ミドルライン)が横向きになる傾向にあります。
連続した陰線の後に陽線をつけ、平均足も-2σ~-3σ辺りなら逆張りで買いエントリーします。
先程、ヒゲは基本的には逆張りエントリーの対象にはしないと述べましたが、値動きが弱い場合や、直近の傾向を見て、ヒゲが-2σ~-3σ or +2σ~+3σに触れている時でも逆張りエントリーをする場合があります。
今回のチャートでもそうですね。
もうひとつエントリーのタイミングに関して言うと、勢いがある平均足が続いている場合は反転する可能性が低いので、勢いが無くなってきてきたかどうかも見ます。
段々と実体が短くなってくると、一方へ行こうとする力が弱まり、反転する可能性が高くなる場合があります。
決済のタイミングにも同じことが言えますね。
実体が短くなっていき、勢いが弱まってきたところが最適な決済のポイントになる可能性があります。
レンジ相場が終わりに近づくと、ボリンジャーバンドの幅が収縮します。
その後、貯めていたエネルギーが爆発するかのようにどちらか一方へ価格が急上昇・急落する可能性が高くなります。
この時に逆張りでエントリーをすると大きな失敗をしますから、常にレンジ相場ではロスカットを徹底すれば、新たなトレンドが発生した時にすぐに手仕舞をして必要最小限の損失に抑えることができます。
その後は、トレンドの方向に沿ってすぐに順張りでエントリーをすれば利益の機会が得られます。