酒田五法の下げ三法は、下降相場で売りサインとなります。

まず、下降相場で大陰線が現れて、
その①大陰線にはらまれるように(覆われるように)②2つ、3つと陽線をつけます。
この陽線は、相場が小休止していることを示し、再び安寄りで陰線が現れたら、価格が急落する可能性があります。
ただ、前回の大陰線の終値を下に抜けずに、
直近で陰線をつけてもそれがまだ前回の大陰線にはらまれたままであれば、売りのサインではありません。
3つの陽線の後、③安寄りで陰線をつけて前回の大陰線の終値を下に抜けることができれば、下降相場が継続していく可能性が高くなります。
このパターンを基本形としますが、②3つの陽線の真ん中は、陰線を付ける場合もあります。
陽線→陰線→陽線といったように、小さい陽線だけでなく、小さい陰線も含まれる場合があるということですね。
また、②3つの陽線部分は、2つの場合や4つ・5つだった場合でも同様に判断する事ができるケースがあります。
この時、上ヒゲや下ヒゲは考慮せず、ローソク足の実体を判断材料にします。
下げ三法は、下降相場でよく見かけます。
ここで、GMOクリック証券のFXネオプラチナチャートで実例を見てみます。
このチャートでは、下降相場の初期段階で価格を下げていきました。
次に、大陰線を付けた後、一旦の利食いするトレーダーと、さらに下降する可能性を期待したトレーダーとの思惑が交錯して価格を切り上げる小陽線が続きます。
その後、3連続付けた小陽線は直前の大陰線の終値を上回ることが出来ませんでした。
結果的にローソク足の実体をベースとして小陽線が大陰線にはらまれるような形になり、その後前回の大陰線の終値(ローソク足の実体)を下抜ける新しい大陰線が生まれたことで、まだ売り圧力が強く、下降相場の途中である可能性が高いと判断ができます。
前回の大陰線の終値を下抜けたところが売りサインとなり、利益が出てきたら、下降相場の中で下降の勢いが弱まり、やや価格を上げてきた辺りで決済をします。
さらに、このチャートでは、ポジションの70%は利確し、相場の状況から残りは保有しました。
すると、
この後さらに下落。
再び売り圧力が弱まってきたところで決済をしました。
結果として、下降相場は継続&ポジションを一部保有していた為、利益を伸ばす事ができました。
決済のタイミングは、移動平均線等と組み合わせると判断しやすくなります。
このように、状況によってはポジションの一部を保有することでさらに利益を伸ばす事ができる場合があります。
慣れないうちは、1度目の売り圧力が弱まったタイミングで全決済をしてしまって良いですが、損益がマイナスならないようにポジションを保有する事を意識するなど、慣れてきたら一部ポジションを保有してこのようなトレードを行うのも有効です。
また、下げ三法の逆のパターンで、上げ三法というものがあります。これは、上昇相場で確認できます。
参考 → 酒田五法 – 上げ三法