酒田五法の押え込み線は上昇相場での買いサインです。
上昇相場で現れますが、一見反転下落するのではないかと思う場面で出現しやすいです。
比較的よく見かけるパターンですので覚えておくと便利です。
図のように、①前回の陽線の終値より高く寄り付いた後、②陰線が3つ出現し、
その後は、③陰線の始値を上抜くor上放れる陽線が現れます。
このチャートパターンを形成すると、溜まっていたエネルギーが上昇圧力となり、さらに価格が上がる可能性があります。
この押え込み線は、陰線3つを基本とし、2つ・4つで押さえ込み線とする場合もあります。
③エントリーポイントは、連続してつけた陰線最後の始値を上抜くor上放れる陽線をつけた時です。
この時、陰線をつけた前回の始値より上に位置している時にエントリーをする事を基準にします。
高く寄り付き最初につけた陰線の始値を上に抜けたところでも良いでしょう。
この辺りでエントリーをすると、3連続つけた陰線の後にまだ価格を下げても、高値を掴んでしまうケースが減ります。
もしくは、価格を上げてきたが、すぐに跳ね返されてしまうといったパターンにも対応しやすいです。
ここで押さえ込み線が出現する実例を見てみます。
以下は、DMM FXのチャートです。
この場面では、上昇相場の途中で押さえ込み線が発生しています。
押さえ込み線の基本形よりやや崩れていますが、ナナトレでは相場の方向や転換点の条件に合致していれば押さえ込み線と同等の信頼性であるとして判断をし、エントリーの可能性を考慮します。
この場合、ローソク足の並びや買い圧力の強さ、3連続つけた陰線の次の陽線の勢いや下ヒゲの長さを見て、連続してつけた陰線最後の始値を上抜くタイミングで買いエントリーをしています。
決済ポイントは、一旦の買い圧力が弱くなったところ(決済P)です。
ここで、ポジションの一部を保有しています。
どのくらい保有するのかはトレードスタイルによって違いますが、ここでは30%程ポジションを残すことで、比較的安全にさらに利益を狙う形を取っています。
この後は、サポート&レジスタンスなど、個々の基準で決済をします。
補足:FXの性質上、直前のローソクの終値と次のローソクの始値が同じになる可能性が極めて高い為、レートには連続性があり、それが保たれています。つまり、窓空けや上放れ・下放れのようなものが出現しにくいということです。しかし、株式市場であれ為替市場であれ本質的な心理的要素が投影されている点は同じです。ですので基本的とは少々違う形ではあれ、FXでも似たようなパターンが出現します。似たようなパターンは、基本形と同等かそれに近い心理状態で形成されている可能性が高いので、酒田五法は為替市場でも有効です。
押さえ込み線に加え、上昇相場の買いサインとして上げ三法も似ているパターンですので、セットで覚えておくと良いですね。
この押え込み線に似ているもので、三羽鳥というものがあります。
三羽鳥は上昇相場(天井圏)の売りサインで、そのチャートパターンが現れると、価格が急落する場合もあります。
参考→ 酒田五法 – 三羽鳥(黒三兵)