ボリンジャーバンドの幅の見方は、
・レンジ相場では狭くなる&一定の幅で推移 → 逆張りでエントリー
・トレンドが発生すると幅が広まる → 順張りでエントリー
というのが基本です。
短期・中長期、どの時間軸でもボリンジャーバンドを使うことが可能です。
チャートを見ると、小さな流れ(短期)、大きな流れ(中長期)でバンドの幅が明確にレンジ相場とトレンド発生・終わりを示しています。
まずは短期チャート(ドル/円5分足)で見てみましょう。
今回は、トレード環境として使いやすいDMM FXのチャートを使用しています。
このチャートでは、まず、下降トレンドが発生し、バンドが拡大しています。
ここは、順張りで売りエントリーをしていけば良い場面です。
次に、バンドが収束し、トレンド転換か、レンジ相場を意識します。
この時点で順張りエントリーは一旦控えます。
その後、バンドが収束・一定になりました。レンジ相場になりましたので、ここでは逆張りで売り買いをします。
再びバンドが収束したので、トレンド発生を意識します。
ここで逆張りトレードを控えます。
その後、下降トレンドが発生。
再びバンドが拡大しているので、順張りで売りエントリーをします。
このように、バンドの収束・拡大を見つつ、トレンド相場・レンジ相場でトレードをするのですが、中長期チャートではどうでしょうか。
次の中長期チャート(ドル/円日足)を見てみましょう。
まず、レンジ相場でバンドが一定なので、逆張りで売り買いをします。
その後、バンドが収束し、トレンド発生を意識して逆張りトレードを控えます。
その後、強い上昇トレンドが発生しました。
バンドも拡大しているので、順張りで買いエントリーをします。
天井圏でバンドが収束し始めたので、トレンド転換か、レンジ相場になるかもしれません。
この辺りで順張りで買いエントリーしたポジションを手仕舞いをします。
バンドが収束・一定になり、再びレンジ相場になったので、逆張りで売り買いをします。
このように、上の短期・中長期どちらでも、もみ合い相場ではバンドの幅が狭く、バンドの幅が広がるとトレンドが発生・継続しているのが分かります。
バンドの幅が狭く、レンジ相場の時に、突然バンドの幅が広がり±2σ・±3σ辺りで価格が推移し始めた時に、トレンドが発生している点も共通していますね。
値動きに勢いがあれば、強いトレンドである可能性があります。
いずれにしても、この場合はトレンド相場で順張り・レンジ相場で逆張りでエントリーをする機会が生まれます。
次に、このボリンジャーバンドの幅と値動きの関係をいくつかの視点から見てエントリーの機会を見ていきます。
バンドウォークでエントリー機会を探る
トレンドが発生すると、バンドウォークと呼ばれるようなパターンになる可能性が高くなります。
レンジ相場にてボリンジャーバンドが急拡大し、トレンドが発生した時、初動でエントリーすることができなかった場合にこの方法は有効です。

先程の日足チャートで、バンドの+1σ~+2σを中心にローソク足が動いているのが分かりますね。
これが、バンドウォークです。
強いトレンドが発生すると、このバンドウォークは中長期間見ることができます。
もちろん、このバンドウォークは、+1σ~+2σだけでなく、-1σ~-2σや-2σ~-3σ、+2σ~+3σでの推移でも同様です。
どこで推移するのかは、相場の状況によります。

ここで、バンドウォークを使ったエントリー例を見てみます。
このバンドウォークは、+1σ~+2σ辺りで推移しているので、+1σ付近で押し目買いを検討します。
①、②、③で、+1σに触れたところでローソク足が反発をしているので、押し目買いをします。
③の場合、④最後の急上昇の可能性があるので、トレンド転換やレンジ相場発生を考慮して、そろそろ手仕舞いを検討します。
このバンドウォークを使ってエントリーをするには、基本的には以下のタイミングが有効です。
上昇トレンドの場合、
・±0σ(ミドルライン)・+1σ辺りまで価格を下げたら、押し目買い
・+2σ・+3σ辺りまで価格を上げたら、戻り売り
反対に下降トレンドでは、
・±0σ・-1σ辺りまで価格を上げたら、戻り売り
・-2σ・-3σ辺りまで価格を下げたら、押し目買い
バンドウォークでは、押し目買いや戻り売りがしやすいので、利益の機会を得られやすいです。
もちろんロスカットポイントの設定は必須です。
いずれにしても、
・価格が±1σ~±2σ or ±2σ~±3σ辺りで推移
・バンドの幅が広がっている
かどうかをまずは確認します。
トレンドが発生している時は、ミドルラインを超えた(割った)時の値動きもよく見る
トレンドが発生している時に、一度ミドルラインを超えた(割った)時も、再び元のトレンドの方向に価格を戻すことがあります。
また、中央の線は移動平均線(ミドルライン)なので、ここをローソク足の実体が超える(割る)と、トレンド転換、もしくは、トレンドが弱まりレンジ相場になることがあります。
上昇トレンドの場合は、ミドルラインで反発し、再び上昇することもありますので、そこでトレンドの方向に押し目買いでエントリーをするのも良いでしょう。
下降トレンドの場合は、ミドルラインで跳ね返され、再び下落することもありますので、そこでトレンドの方向に戻り売りでエントリーをするのも有効です。
実際にチャートで見てみます。

①の時は、ミドルラインでの反発力を確認して買いエントリーをしています。
バンドが一度狭くなってミドルラインを割り、-1σ付近まで一度価格を下げた後、再び上昇トレンドに戻っていますね。
このポイントは、バンドが収縮して急な値動きでミドルラインを割ったところまで一度価格を下げているので、下降トレンドに転換したとして売りでエントリーした一般投資家・投機家は多いでしょう。
いわゆるダマシに遭うということです。
こういうパターンは度々発生するので、ロスカットを設定しておき、サイド価格が上昇したらついていくのが良いです。
ヒゲの長さにも注目です。
②の買いでは、やや下ヒゲが長い場合は買い圧力が強い場合があるので、価格を戻してくる可能性があります。
ヒゲが長いほど、それは顕著に値動きに現れることがあります。
③のエリアでは、上昇力も弱く、ミドルラインを下に割っているので、決済をします。
④レンジ相場に入りました。
バンドが狭くなっているレンジ相場では、価格が±2σ・±3σを行き来するのでトレンドの発生する時の動きに似たダマシが発生することがあります。
ですから、ワンテンポずらしてトレンドの方向に動き続けた時にエントリーをするというスタイルも有効です。
ちなみに、このボリンジャーバンドは、DMM FXや、外為ジャパン、GMOクリック証券のFXチャートツールで使うことができます。
扱い易く、発注ミスなどがしにくいのが気に入っています。