移動平均線は、投資家・投機家により期間設定の仕方が様々です。
とは言え、多くの人に好んで使われている期間設定というものはありますから、
それらを中心に設定するのが良いですね。
株式の場合は、5・15・25・50・75・100MAあたりが好まれて使われていますね。
為替取引の場合は、5・10・13・15・20・21・25・26・45・50・75・100・200MAあたりがよく使われています。
特に、5・20・21・50MAあたりは特に好まれていますね。
最も、手法や戦略によって組み合わせも変わってきますし、場合によっては800MAを使ったり、微調整をしたりと、人によって移動平均線の扱いは様々です。
さて、この移動平均線は複数組み合わせてクロスを狙ったトレードをする為に使ったりと、有効な場面は多いですが、
5MA(赤色)・7MA(オレンジ色)・10MA(青色)といった組み合わせのように、期間が近い同士の移動平均線を表示させるとどうでしょうか。
まず短期線同士の組み合わせを見ていきましょう。

各移動平均線に似たような値を設定すると、このように頻繁にクロスしてしまい、結果的に余計なダマシが増えてしまいます。
これではクロスの意味がありませんね。
では、長期線同士の組み合わせはどうでしょうか。

75MA(ミントグリーン色)と100MA(紫色)の組み合わせですね。
短期線同士の組み合わせよりは、ダマシのシグナルは少なくなりますが、感応度が悪くなり、
決定的に売買タイミングを逃しています。
エントリーをする頃には、そのトレンドを逃しているだけでなく、余計な損失まで被ることになりかねません。
適切な期間設定の移動平均線の組み合わせとは
適正な期間設定の移動平均線は、比較的信頼性の高いシグナルを出しますが、もちろんダマシはあります。
そのダマシをできる限り減らすために、適切な組み合わせをするのが良いですね。
移動平均線での適切な組み合わせとは「短期・中期・長期」線です。
これにより、現在の価格がどこに位置するのか、相場の大きな流れを把握しながら、
短期的にも売買タイミングを捉えることができるので、
適切なエントリーポイントを見つけることができるようになります。
今回は、5MA(赤色)・21MA(オレンジ色)・75MA(ミントグリーン色)を選択、さらにより大きな流れを掴むために100MA(紫色)を入れています。
この場面では、75MAと100MAが上向きであり、かつ、5MAが21MAを下から上に抜けるゴールデンクロスを狙ったエントリーポイントです。
決済は、5MAが21MAを上から下に抜けるか、付近まで近づいた時がタイミングです。
この画面で他のクロスポイントでエントリーをしていないのは、上記のような条件が整っていない為です。
短期トレード、中長期投資など、相場によっては、適切な期間設定の移動平均線の選択は変わります。
ですから、短期・中期・長期線という軸は抑えつつ、相場に合わせて微調整するのも有効です。
移動平均線は、上昇・下降トレンドでは役に立つが、もみ合い相場では役に立たない?
適正な期間設定の移動平均線は、その特性上、もみ合い相場になると移動平均線が通常よりも沢山クロスするので、
売買サインが必要以上に増えてしまいます。
上昇・下降トレンドでは、移動平均線は良く機能しますが、
もみ合い相場では移動平均線は機能しにくくなるので注意が必要です。
主な対策方法は、
①他のテクニカル指標を使う
②休むも相場→もみ合い相場ではエントリーしない
です。
これについては、以下でもう少しお話をしています。
よかったら参考にしてくださいね。