ボリンジャーバンドを使ったトレードの基本は、トレンドが発生・発生中に順張りエントリーをします。
参考 → ボリンジャーバンドでトレンドの転換を予測して順張りエントリーする方法 準備中
また、ボリンジャーバンドは逆張りでエントリーをする事も可能で、その場合はレンジ相場を利用するのが有効です。
ボリンジャーバンドが逆張り指標として使えるのはレンジ相場
トレンドが発生している時は、±2~±3付近にローソク足が張り付いて価格が動くこともあります。そういう時には逆張りの視点でボリンジャーバンドを使えませんから注意が必要です。
レンジ相場ではボリンジャーバンドは良く機能しやすいです。
では、さっそく実際にレンジ相場でのボリンジャーバンドを見てみます。
今回は、DMM FXのチャートを使います。
ボリンジャーバンドは、トレンドが発生している時はバンドの幅が広くなる傾向にあります。
それがレンジ相場になるとバンドの幅は狭くなります。
このようなレンジ相場では、ボリンジャーバンドの±2や±3が、逆張りの指標として使えます。
基本は、-2σか-3σまで価格を下げたら買いエントリーです。
+2σか+3σまで価格を上げたら売りエントリーをします。
決済をする場合ですが、
-2σか-3σまで価格を下げた時に買いエントリーをした場合は、+2σか+3σまで価格を上げたら決済をします。
+2σか+3σまで価格を上げた時に売りエントリーをし、-2σか-3σまで価格を下げたら決済をします。
決済と同時に逆張りでエントリーをすることもできますね。
例えば、+2σか+3σ付近で売りでエントリーをし、-2σか-3σまで価格を下げたら決済をしたとします。
それと同時に買いでエントリーをすればいいわけです。
レンジ相場では、ボリンジャーバンドを使うと、決済をすると同時にエントリーをして利益を重ねていくことができます。
上のチャートを見てわかるように、レンジ相場では-2σ・-3σで売りで順張りエントリーをしたり、+2σ・+3σで買いで順張りエントリーをすると損失を出す確率が極めて高くなることが分かりますね。
ただし、-2σ・-3σ~+2σ・+3σをいつでも必ず往復するわけではありません。
以下のチャートのように、中心のミドルライン(移動平均線とも言えます)が支持線・抵抗線になることもあるからです。
この相場では逆張りのエントリーをすると、ミドルラインで反発をする事が多いので、その傾向を考慮し、ミドルライン付近で決済をして対応するのは有効です。
中には、-2σ・-3σ~+2σ・+3σを往復する場面はありますが、確率的に中心のミドルラインあたりで反発・跳ね返りを繰り返すようであれば、早めに決済の方法を切り替えてしまいます。
トレンドが発生した時の対処方法
ボリンジャーバンドを使ったレンジ相場での逆張りトレードは、-2σ・-3σ~+2σ・+3σをいつでも必ず往復するわけではありません。
先ほどのチャートのように、ミドルラインが支持線・抵抗線になる場合もありますし、トレンドが発生した時にも往復をしなくなります。
せっかくレンジ相場の時にボリンジャーバンドを使って逆張りで利益を積み重ねてきたのに、対処しなければトレンドが発生した途端に利益がパーになることもあります。
以下を見てみましょう。

このチャートでは、レンジ相場にてボリンジャーバンドを逆張り指標として使い、利益を増やす事ができます。
しかし、のちにトレンド相場が発生。
ルール通りにエントリーをするならば、レンジ相場の最後に+2σ付近で①売りエントリーをしています。
このポジションは、-2σに到達する事なく、反発し、上昇トレンドになっているので、ロスカットを設定していないと大きな損失になりますね。
これには、まずロスカットを設定する事は大前提です。
この場合、あらかじめで売りでエントリーをしたレンジ圏の+2σ付近にロスカットを設定しておけば、逆に価格が動いても必要最小限の損失で済みます。
もしくは、含み益が出ている時に、トントンか、少し利益が出るところにロスカットポイントをずらすのも良いでしょう。
そして、前回売りでエントリーをしたポイントは、直近レンジ圏の高値であり、それをトレンド相場の初動で上抜けた時には、ここで②順張りで買いエントリーをします。
結果、トータルでは大きな利益を手にしたことが分かりますね。
さらに、ロスカット&ブレイク後にトレンドの方向に順張りでついていけば、より利益を獲得することができます。
レンジ相場を抜けてトレンドが発生するのは、大きなニュースになる出来事や重要な経済指標の発表も要因のひとつになりますが、需給も大きく関係してきます。
テクニカル分析のみでトレードをしている投資家・投機家がいる理由のひとつですね。
レンジ相場からトレンドが発生する時、ボリンジャーバンドの幅が段々と、あるいは急激に広がっていくパターンが多いです。
さて、先ほどの①+2σで売りでエントリーした後、ロスカットを設定していなければ、どんどん損失が膨らみ、身動きが取れなくなってしまいますね。
トレンド発生による利益獲得のチャンスの時に、損失を抱えたポジションを持っていると、場合によっては利益の機会を失います。
小さな損を取って後々の利益に繋げるか、
小さな損を取らずに後々の利益のチャンスを逃すか、
かたや利益・かたや損失、ロスカットを設定するかどうかで大きな差が生まれます。
再びトレンドが終わったら逆張り指標として使う
トレンドは必ず終わります。
レンジ相場になったら、ボリンジャーバンドは再び逆張り指標として使えるようになります。
もし、「ここでトレンドが終わった」として逆張りでエントリーした後、それがまだトレンドの途中であれば、すぐにロスカットします。
そうすれば、損失は最小限にとどめる事ができます。
長い目で見れば、その行動の連続は相場で長く生き続ける為に必要です。
最初のうちは、ボリンジャーバンドでは、トレンド発生中は順張りでエントリー、レンジ相場では逆張りでエントリーと意識しておくといいですよ。