パーフェクト・オーダーとは、「短期・中期・長期の移動平均線」が全てトレンドの方向に並んでいる状態です。
以下のチャートでは「短期・中期・長期の移動平均線」が全てトレンドの方向に並んでいますね。
これは、上昇トレンドにてパーフェクト・オーダーが発生している状態です。
今回は25SMA(ピンク色)・75SMA(赤色)・200SMA(紫色)を使っています。
使用する移動平均線の種類ですが、
単純移動平均線(SMA)・指数平滑移動平均線(EMA)のどちらを使っても構いません。
パーフェクト・オーダーが発生している時は、強いトレンドが発生している可能性が高くなります。
その為、エントリーの精度が上がりやすく、さらにはトレンドが継続しやすいので、初心者でも大きな利益の機会を得やすいです。
使用する短期・中期・長期線の適切な期間設定は?
基本的には一般的に使われている値を使うのが良いですね。
多くの人が使うのは、1週間の取引営業日が5日間ですから、
4週間で20日or21日と考え「短期は20MAor21MA」、「中期では60~62MA(フィボナッチ数の61.8より)もしくは75MA」、「長期では200MA」を選ぶ人が多いです。
200MAは、トレンドの転換点の目安にする投機家・投資家が多い為、比較的機能しやすいといったところからよく使われていますね。
私の場合は、25SMA(ピンク色)・75SMA(赤色)・200SMA(紫色)を基本としています。
あとは、これら短期線・中期線・長期線が、実際に参加する相場の状況を見て微調整する必要があれば、期間設定を少しだけ変えたりしています。
冒頭で、上昇トレンドでパーフェクト・オーダーが発生しているチャートを見ましたね。
上昇トレンドでパーフェクト・オーダーが発生している時は、長期線が一番下で、真ん中が中期線、一番上が短期線になります。
反対に下降トレンドでパーフェクトオーダーが発生しているときは、
下の図のように長期線が一番上で、真ん中が中期線、一番下が短期線になります。
下降トレンドでパーフェクトオーダーが発生しているときは、売りでエントリーをします。
逆に、上昇トレンドでパーフェクトオーダーが発生しているときは、買いでエントリーをします。
パーフェクトオーダーは、上昇・下降トレンド問わず、移動平均線の傾きが大きいほど、そのトレンドが強い(勢いがある)ということです。
勢いが強いときは、「加熱しやすく冷めやすい」ので、
パーフェクトオーダーの発生期間が短くなる可能性があります。
これは、時間足を比較的短い期間で設定した時に見られやすくなります。
その点についても頭に入れておくと良いですね。
また、トレンドが終わってもみ合い相場になると、綺麗に並んでいた短期・中期・長期線が頻繁に交差するようになります。
パーフェクトオーダーの終了→移動平均線が機能しにくくなり、ダマシのクロスが頻発するもみ合い相場になるということですね。
パーフェクトオーダーでのエントリー方法
上昇トレンドでパーフェクトオーダーが発生していると、下から上に長期線・中期線・短期線となります。
短期線が中期線を下から上に抜ける時に買いエントリーをします。
青色の5SMAにも注目です。
このような強いトレンドが発生している時は、
青色の5SMAが、短期線に触れるか、その付近で押し目買いをすることができます。
初動を逃した後に途中乗車するタイミングで押し目買いは有効です。
私はあまりやりませんが、増玉をするタイミングでも使えますね。
下降トレンドでは、短期線が中期線を上から下に抜ける時に売りエントリーをします。
同じように、青色の5SMAが、短期線に触れるか、その付近で戻り売りをすることができます。
パーフェクトオーダーが終わったら、エントリーしないで相場を見つめ直す
パーフェクト・オーダーは一度発生すると中長期間継続する場合があり、初心者の人でも大きな利益を獲得しやすくなります。
しかし、パーフェクト・オーダーで大きな利益を得やすい反面、初心者の人が陥りやすいミスが潜んでいます。
それについて少しずつ紐解いていきましょう。
図のように、短期線が中期線を上から下に抜けるようにクロスしていますね。

こうなったら、パーフェクトオーダーは終わりを告げるサインです。
短期線が中期線を上から下に抜けるようにクロスしたら、そこで決済をします。
トレンドが終わったということですから、その後はレンジ相場に移行するかもしれませんし、トレンドが転換するかもしれません。
ここで、パーフェクト・オーダーに対応した手法でこのままトレードをすると、
初心者の方は負けトレードが急増する可能性があります。
なぜ、パーフェクト・オーダーが終わった後に、
パーフェクト・オーダーに対応した手法でそのままエントリーをしない方が良いのでしょうか。
例に挙げてみます、
このチャートでは、200MAが大きなトレンドの転換点になるとされ、相場が反転するなど流れが変わる可能性があります。
ちなみに、200MAをブレイクしてトレンドが生まれる時は、
まず、短期線が長期線をクロスして、
続いて中期線が長期線をクロスします。
200MAを越える(ブレイク)すると、新しいトレンドが生まれるかもしれません。しかしながらその保証はなく、反対にそこで何度も跳ね返されてレンジ相場が継続する可能性や、大きな値動きにならずにレンジ相場に移行する場合もあります。
場合によっては、再び元のトレンドに戻るパターンもあります。
例えば、上昇トレンドでのパーフェクト・オーダーが終わり、長期線200MAを短期線25MAが上から下に抜けても(デッドクロスしても)、再び価格が上昇し、もとの上昇トレンドに戻ることもあります。
以下のチャートは、長期線200MAを短期線25MAがデッドクロスして一度はブレイクしても、大きな値動きにならずにレンジ相場に移行したパターンですね。

パーフェクト・オーダーを期待しますが、その後はレンジ相場に移行しました。
このように、200MAをブレイクしてトレンド転換後の新たなパーフェクト・オーダーを期待しても、
そうなるかどうかは誰にも分かりません。
例えば、もし上昇トレンドのパーフェクト・オーダー後にレンジ相場へ移行したら、レンジ相場でのトレード手法に切り替えなければいけませんし、
再び上昇トレンドに戻ったら順張りでついていく手法が必要です。
パーフェクト・オーダーでは、初心者の人でも大きな利益獲得をする人も多く、
その成功体験から、同じ手法にこだわってしまい、相場の状況が変わってもそれに対応できずに失敗するケースが多発します。
ですので、初心者のうちはパーフェクト・オーダー後は、一度トレードを控え、相場の変化を一度俯瞰(ふかん)して見る事をおすすめします。
パーフェクト・オーダーのメリット・デメリットについて考える
パーフェクト・オーダーは、明確な相場の流れを把握することができます。
先ほどお話した様に、パーフェクト・オーダーが発生している間ではトレンドは明確で、
売り買いのタイミングは掴みやすいです。
株やFXなどの参加する相場によって、パーフェクトオーダーが良く機能するように○○MAの期間や時間足を微調整します。
よりパーフェクト・オーダーでのエントリーの精度を上げる為に、自分に合っているトレンド系・オシレーター系といった各種テクニカル指標を使ってサポートするのも有効です。
パーフェクト・オーダーは、強いトレンドが発生しやすいので多くの人に利益の機会が訪れやすく、初心者の人でも大きな利益を獲得しやすいです。
パーフェクト・オーダーのデメリットは、その感覚ですぐに新たなエントリーをしてミスをして利益を全て失う事も珍しくありません。
初心者の頃であれば、パーフェクト・オーダーが発生していない期間はエントリーしないという方法を取る事もできます。
休むも相場。
これも大切な戦略のひとつです。
その他..
必ずしもパーフェクト・オーダーが発生する訳ではないので、損切りをどこに設定するのかを考えることも大切です。
パーフェクト・オーダーでは、トレンドが長く継続する場合もありますから、
損切りと利食いのタイミングで悩む人もいます。
損切りに関しては資金量にもよりますが、
例えば、エントリーをした付近の中期線や長期線を一つの手仕舞いのポイントにするのも手です。
単純に◯◯pipsの損切り幅にする、というのも良いでしょう。(ただし、その根拠が必要です!)
利食いは、強いトレンドが継続する場合、
それを活かしてトレーリングストップを入れるのも有効です。
短期線と、中期線の傾きが強ければパーフェクト・オーダーの期間は短いかもしれません。
そういった要素もエントリー・決済ポイントを探るヒントになりますね。
これらパーフェクト・オーダーを利用したトレード手法のメリット・デメリットを意識しながらトレードをすると、不要な損失を回避しやすく、利益を効率よく得ることが可能です。