ここでは、多くの投資家・投機家に使われているボリンジャーバンドの使い方について見ていきます。
ボリンジャーバンドとは、米国投資家であるジョン・ボリンジャーさんが考案したテクニカル指標です。
FXや株価指数などを問わず、世界的に広く使われているボリンジャーバンドは、日本国内でも多くの人が使っています。
FXネオでボリンジャーバンドを表示させる方法
今回は画面も見やすく、操作も快適なGMOクリック証券のFXネオプラチナチャートを使って表示させます。
まず、「テクニカル」ツールから「ボリンジャーバンド」を探します。
見つけたら、「指標設定」でパラメーターを設定します。

これは、デフォルト(20)で特に問題はありません。
デフォルトが21になっている所もありますが、一週間の営業日が5日なので、私はDMM FXなどでも基本を20に設定しています。
最も、この辺りは私の経験上ですが、20でも21でも大差ないです。
この期間を設定が終わると、ボリンジャーバンドの中央(ミドルライン)に移動平均線が現れます。
偏差は、1~3まで(±1σ、±2σ、±3σ)あります。
1だけにすると、中央の移動平均線と合わせて3本、2つにすると5本、3つにすると7本になります。
ボリンジャーバンドが±1σ・±2σ・±3σに収まる確率
ボリンジャーバンドをチャートに表示させると、このように±1σ・±2σ・±3σと、その中心の線で表示されます。
ボリンジャーバンドは、価格が動く中で、ある幅(価格帯)の中に収まる確率を統計学を用いて計算・表示させます。
この中心線は、移動平均線と同様です。
中心線より上が+σで、中心線より下が-σになります。
ボリンジャーバンドの±1σ・±2σ・±3σを使う事で、価格がそのバンドの中にどれくらいの確率で収まるのか、という参考になります。
±1σのバンド内に収まる確率は、約68.3%
±2σのバンド内に収まる確率は、約95.4%
±3σのバンド内に収まる確率は、約99.7%
です。
±1σのバンドより外にローソク足が出る確率は、31.7%
±2σのバンドより外にローソク足が出る確率は、4.6%
±3σのバンドより外にローソク足が出る確率は、0.3%ということですね。
多くの人がエントリー・決済ポイントにするのは、±2σ・±3σのバンド付近です。
ボリンジャーバンドのσは、標準偏差でシグマと読みます。(覚えなくても大丈夫です)
中心線は先程お話したように、移動平均線のようなもので、価格の平均値です。

±2σをはみ出す確率は約4.6%でありそれなりに見かけますが、±3σをはみ出す確率は約0.3%であり滅多に見る事はないのではないか、と思う人もいるかと思いますが、実はそうではありません。
価格が上昇or下降のどちらかに勢いがついている時は、±2σや±3σ付近で張り付いて価格が推移する事がよくあります。
これなんかもそうですね。

このような状況は、レンジ相場からトレンドが発生し、価格が急激に動いたりすると度々見られます。
つまり、このようにボリンジャーバンドに張り付いて価格が急騰・急落する時は、±2σ・±3σをはみ出した時に「買われ過ぎ・売られ過ぎ」と判断して逆張りで入ったりすると失敗をするということですね。
これが、ボリンジャーバンドを使う時の落とし穴です。
ボリンジャーバンドにローソク足が張り付いている時は、短期あるいは長期的に強いトレンドが発生しているということです。
レンジ相場ではボリンジャーバンドは逆張りの指標として機能する場面が多いですが、トレンドが発生している時には逆張りの指標としては使えません。
もう少し見てみましょうか。
以下では、トレンドが発生していますね。
こういうときには、逆張りでエントリーをしてはいけません。

トレンドが発生・継続するをする時は、±2・±3σの中で価格が推移することが多いです。
なので、+2・+3σの中で推移していたら買いでエントリーをします。
押し目買いで入るのが良いですね。
逆に、下降トレンドが発生し、-2・-3σの中で推移していたら売りでエントリーをします。
戻り売りで入ることができれば良いです。
ボリンジャーバンドでトレンドの発生を予測することで、順張りでエントリーをすることができます。
レンジ相場の場合も見てみます。
レンジ相場では、ボリンジャーバンドの+2・+3σ付近で逆張りでエントリーすることができます。

このように、レンジ相場では、+2・+3σが上値支持線・-2・-3σが下値支持線と見ることができます。
ですから、ボリンジャーバンドの±2・±3σの中で価格で逆張りでエントリーをします。
+2・+3σの上値支持線では売りでエントリー。
-2・-3σの下値支持線では買いでエントリーです。
重ねますが、レンジ相場ではボリンジャーバンドは比較的機能しますが、トレンドが発生すると、ボリンジャーバンドは逆張りの指標としては機能しない場合があります。
レンジ相場で逆張りトレードをしている時に、+2・+3σが上値支持線・-2・-3σが下値支持線を抜けたら、今度は順張りでエントリーをする為の切り替えが必要です。
ざっくりまとめておくと、
○レンジ相場を抜けてトレンドが発生した場合、順張りでエントリーします。ローソク足の実体が±2σ~±3σを推移している時は、トレンドが発生した可能性があります。あくまで実体が±2σ~±3σに触れているかどうかなので、ヒゲが触れただけでは、多くの場合トレンドは発生しません。±2σ~±3σで推移し始めても、短期間で再びミドルラインに戻っていく場合はダマシなので、ロスカットもしっかり設定しておきます。
○レンジ相場の時は、足の実体が±2σ~±3σで逆張りでエントリーをします。ちなみに、ボリンジャーバンドの幅が段々狭くなってきた時には、エネルギーを貯めて、相場がどちらかに動く・トレンドが発生する可能性があります。
いずれにしても、ダマシに対応するためにロスカットはしっかり設定します。
これについてももう少し見てみたい方は、以下を参考にしてみてくださいね。
参考 → レンジ相場で機能するボリンジャーバンドで逆張りを使う
参考 → ボリンジャーバンドでトレンドの転換を予測して順張りエントリーする方法
ボリンジャーバンドのダマシに対応するために、他のテクニカル指標も合わせて使う
このボリンジャーバンドは、DMM FXや、外為ジャパン、GMOクリック証券のFXチャートツールで使うことができますが、ボリンジャーバンドを使ったトレードではダマシが度々見られるので、その他のテクニカル指標と合わせて使うことでダマシでのエントリーの回数を抑えることができます。
ここでは、それについて、いくつかを以下にまとめて起きました。
参考
→ ボリンジャーバンドでのダマシに対応する【移動平均線の向き】
→ ボリンジャーバンドでトレンドの転換を早く見つける【平均足】
→ ボリンジャーバンド&一目均衡表の「雲」でトレードをする方法