移動平均線は、短期目線や中長期目線で相場がどのように動いているのかを把握することができます。
短期目線では相場は上昇しているようでも、長期的には相場は下降しているといったことは良くあります。
ですから、相場の全体像を把握するために、移動平均線の短期線・中期線・長期線のそれぞれを見ることで、大きな判断ミスを防ぐことができます。
ここで、5MA・75MA・200MAを見てみます。
5MAは水色・75MAは赤色・200MAは紫色です。
すると、短期線では上昇していますが、中期線では保ち合い、長期線では相場は下げてきていることが分かります。
全体的に相場が下がってくると、短期線・中期線・長期線が下向きになりますが、一時的に短期線のみ上向きになったりする場合もあります。
さらに見てみると、短期線が中期線を上から下に抜けているポイントがあります。
いわゆるデッドクロスであり、長短問わず下降トレンドが発生していますね。
下降トレンドに変わる時も、上昇トレンドに変わる時も、
基本的には、短期線→中期線→長期線の順番に向きが変化します。
短期線の方が直近の価格の影響を強く受けるので感応度が良くなるためです。
しかし、長期的に価格がどのように推移しているのかを見るのは難しいです。
反対に、長期線は短期的なトレンドを把握することは難しいでが、長期的に価格が上昇・下降しているのかどうかを探る手がかりになります。
これらを合わせてみれば、トレンドの強弱も見ることができます。
以下は、5日線・75日線・200日線のいずれも上を向いているので、上昇トレンドが強いことが分かります。
しかし、移動平均線は、トレンドがない時ではうまく機能してくれないので使い勝手は悪いです。
このようなクロスが多発しているもみ合い相場では、移動平均線で明確なエントリーポイントを見つけるのはむずかしいですが、
ボラティリティが大きくなって再びトレンドが発生すると、移動平均線が機能するようになります。

そして、「もみ合っている間にエネルギーを貯めている→トレンドが発生すると、そのエネルギーが強いものになる」ので、強いトレンドになる可能性が高くなります。
トレンド中は、順張り(または逆張りも合わせて)でエントリーをすることで利益の機会を生み出しやすくなります。
もみ合い相場の後にトレンドが発生した状態をパーフェクトオーダーと呼びます。
パーフェクトオーダーについてはこちらを参考にしてくださいね。
参考 → 【移動平均線】パーフェクトオーダーでエントリーの機会を探る
トレンド中に順張りでエントリーするには、ゴールデンクロスやデッドクロスで売買サインを見つけることができます。
参考 → 【移動平均線】ゴールデンクロスとデッドクロスで売買サインを見つける 準備中
後は、トレンド中の押し目買いや戻り売りで利益の機会を作っていくのも有効ですね。